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政権交代について考えてみた

来週末に衆院選を控える中、各新聞社の世論調査が出てきている。朝日新聞毎日新聞産経新聞では「政権交代すべし」という意見が多数となるなど、明らかに地盤が変わりつつあるという印象。

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問題は、前回の政権交代時と違って、交代してほしい先が立憲民主党日本維新の会と2つあるところだろう。すると、さすがに自民党が第一党の座を他党に譲り渡すということはさすがにないだろうなとは思う。次回総選挙のあとに現れる体制は、単独過半数を割った自民党と、野党第一党立憲民主党と、自民党との連立を伺う日本維新の会という姿なのではないだろうか。

定期的な政権交代は二大政党制でないと起こらないというような意見もあるが、実はこのような三国鼎立状態でも政権交代はわりと起きるのではないかという気がしている。というのも、政党が2つしかない場合、第一党がやらかしたときの無党派層の行き場が1つしかない。3党鼎立状態であれば、無党派層の行き場が2つあるため、第一党からより逃げ出しやすくなるだろう。

すると、第一党がより単独過半数を割りやすくなり、野党第一党と第二党による連立政権の可能性が高まることになる。つまり、細川内閣型の政権交代が起きる可能性は、二大政党制よりもむしろ高くなるのではないか。

日本新党とは瓦解してしまったが、安定的な第3極が誕生すれば常に与党が政権交代の緊張感にさらされることになる。それは国民にとってはいいことだと思う。

個人的には、政治家個人の議席は安定している方がよいと思っている。選挙が大変だと政治家が選挙活動しかしなくなるからだ。また、激しい選挙戦を完遂した人しか議員になれないとなると、議員の多様性がなくなるというのも無視できない問題だろう。当たり前だが、議員は選挙に勝った人しかなれない。選挙戦が厳しくなればなるほど議員になる人が似たようなのばっかりになるのは想像に難くない。いくら内閣に女性を増やしても、「男みたいな女」しか選挙に勝てないのなら多様性を増やすことにはならないだろう。

議席は安定するけど政権は安定しないというのがもっとも国民としては利益が大きくなるように思うが、もちろんそれは相矛盾しているのでなかなか難しいだろうなあ。